不動産価格には三面性があるといわれて言います。
それは不動産の価値を評価するために用いられる三つの観点のことです。
それぞれ費用性、市場性、収益性と呼ばれます。以下ではそれらについて説明します。

これらが不動産評価の基本的な考え方です
以下ではその三つの側面について説明していきます。
- 費用性(コストアプローチ)
- 市場性(マーケットアプローチ)
- 収益性(インカムアプローチ)
費用性(コストアプローチ)について
費用性とは、その物をつくるにあたり、どれほどの費用がかかったか
という視点で価値を見ます
例えば、、、1億円のマンションを費用性の観点、つまりコストアプローチから見ると
土地代(4億円)+建物代(4億円)+業者利益などの付帯費用(2億円)
マンション分譲するにあたってかかったコストと利益を合計(10億円)して、
価格にアプローチする(10億円×区分所有割合10%)=1億円


土地代(4億円)


建物代(4億円)


業者利益などの付帯費用(2億円)
市場性(マーケットアプローチ)について
市場性とは、それがどれほどの値段で市場で取引される物か
という視点で価値を見ます
類似しているAマンション
取引価格は1.1億円
類似しているBマンション
取引価格は1.0億円
類似しているCマンション
取引価格は1.2億円
実際の取引市場で成立した類似した事例を比較検討して、
価格にアプローチする(各取引事例を平均した価格は1.1億円)
収益性(インカムアプローチ)について
収益性とは、それを利用することによってどのような収益や効用を生み出す物か
という視点で価値を見ます
賃貸により得られる家賃収入
(年間500万円)
÷
還元利回り
投資に対する期待リターン (5.0%)
仮に賃貸マンションとして貸し出すとすれば、得られる家賃収入 を前提にして、価格にアプローチする (500万円 5.0%=1億円)
まとめ
これらの三面性は、不動産の種類や用途によって重み付けが異なります。例えば、住宅用の不動産では市場性が高く、商業用や工業用の不動産では収益性が高くなります。

